民泊投資は高利回り?投資スタイルと今後の動きまとめ

民泊への投資が注目を集めている

高利回りが期待できるとして最近注目を集めているのが、民泊への投資です。

テレビで取り上げられることも多くなり、民泊という言葉も一般化してきました。

民泊についてよく知らないという方のために、簡単に説明すると民泊とは自宅や別荘など個人の所有する不動産をホテル代わりに貸し出すことです。

民泊という言葉に法律上の定義はないため、今後民泊という言葉以外が主流になるかもしれませんが、自分の所有する部屋やマンションをホテル代わりに人に貸すという意味は変わらないでしょう。

世界中で民泊ビジネスが盛り上がっており、日本では2015年後半頃から民泊に注目が集まるようになりました。

アメリカ発の民泊仲介会社Airbnb(エアー・ビー・アンド・ビー)では、自分の部屋を貸したい人と貸してもらえる部屋を探している人をマッチングするサービスを提供しています。

日本は現在ホテル不足が深刻化している反面、空き家が増加しています。

そのため空いている部屋を貸すという民泊に注目が集まり、2008年の民泊届出数は2500件程度だったにも関わらず、2019年には1万5000件以上にまで増えています。

民泊は新たな不動産投資の選択肢にもなっているのです。

 

民泊市場が活性化した背景とは?

民泊市場が活性化している背景として、

・外国人観光客の増加による宿泊施設の不足

・空き家問題に地方創生

・アドレスホッパーの増加

などが挙げられます。ここからは、それぞれの背景を考察していきましょう。

 

訪日外国人旅行客の増加と宿泊施設の不足

日本政府は経済成長戦略の一つに、日本を観光立国にすることを掲げています。

観光政策を積極的に進めており、訪日外国人観光客を2020年までに4000万人、2030年までには6000万人に増加させるという目標を定めました。

この訪日外国人旅行客とは、いわゆるインバウンド客

2019年の訪日外国人数は前年比2.2%増の3188万人と、順調に訪日客数は伸びています。

2020年3月は世界的なコロナウイルスの流行で外国人旅行者が9割減と大きく減少しましたが、訪日旅行客は必ず戻ってきます。

実際にある旅行業者のアンケートによると、コロナウイルス収束後に行きたい国ランキングで、日本は上位に食い込んでおり、中国では日本が1位という結果に。

日本は魅力的な国であり、政府も日本のプロモーションを世界各国で行っています。

キャッシュレス決済の導入にも意欲的で、外国人旅行者が日本円に両替するという手間を省いて買い物や移動ができるように、環境の整備を進めています。

しかし、そんな旅行者の増加と環境の整備の中で、追いついていないのがホテルや旅館といった宿泊施設の部屋数。

日本を旅行する外国人が増えているにも関わらず、宿泊施設の数が足りず慢性的な宿泊施設不足に陥っているのです。

 

東京・大阪・京都の主要都市の宿泊施設不足は深刻

そこで注目されているのが、民泊です。

民泊を使えば個人の所有する部屋を、宿泊施設として貸し出すことができます。

例えば3L D Kに住んでいるものの、1部屋全く使っていないとします。その場合にキッチンやトイレ、バス共有の間貸しと言う形で、1部屋を貸し出すことができるのです。

ホームステイのような形ですが、「日本人の家に泊まってみたい」という外国人からの要望も多く、間貸しも人気があります。

もちろん1室全てを貸し出すことも可能。どのように貸し出すのかは、それぞれ自分で決めることができるのです。

貸し出す部屋はワンルームでも問題ありませんし、貸す人の国籍や性別を限定することもできます。

宿泊者を女性に限定すれば、女性専用マンションであっても民泊として貸し出すことが可能。

旅行者の増加と宿泊施設不足が、民泊市場を活気付ける要因の一つになっているのですね。

 

空き家の増加と地方創生

空き家の数は5年前から3.6%増加し、2019年には848万9,000戸と過去最高の数になりました。

空き家の増加傾向は、今後も続くものと予想されています。

現在は7〜8軒に1軒の割合で空き家があり、人口減少が進む地方に行けば行くほど空き家の多さは深刻です。

しかし、この空き家問題解消の切り札が民泊となるのではないかと、注目を集めています。

日本を訪れる外国人に人気の都市は東京と大阪ですが、一度日本を訪れたことのある旅行者が次に行きたいと思う場所は、大都市ではなく地方。

日本の地方(田舎)には、外国や大都市にはない自然や文化などの魅力があります。そのため、地方をあえて旅したいというニーズも高まっているのです。

こうした動きを受け、最近では空き家をリノベーションし、民泊施設にする動きが高まっています。

空き家も活用できる上に、地方に人が増えると地方創生にも繋がります。

空き家の活用に補助金を出すなど、街をあげて事業の後押しを行っている自治体も増えてきました。

リノベーションした民家には、ホテルとも旅館にはない魅力があります。

住宅街にある普通の空き家でも、「日本人の普通の暮らしを見てみたい」「日本人の生活を体験してみたい」というニーズがあるので、予想以上の高稼働率になるケースも少なくありません。

また、ホテルや旅館といった宿泊施設とは違い、家は内装や間取りがさまざまなので、受け入れ人数も柔軟に対応できるというメリットもあります。

行政や地元住民とのタイアップを図るなどし、田舎の空き家ならではの魅力を前面に出すことができれば、立地の悪さをカバーすることができるでしょう。

 

アドレスホッパーの増加

アドレスホッパーとは、住所を意味する「アドレス」と点々とすることを意味する「ホッピング」を組み合わせた造語で、近年流行している定住する住所を持たず、移動しながら生活を行う人のことです。

アドレスホッパーは各地を転々と移動しますが、定職を持っておりテレワークの人のように働いている人がほとんど。

そのため、金銭的な問題で家が借りられず宿泊施設を転々とするネットカフェ難民とは異なります。

アドレスホッパーは、賃貸で部屋を借りることのできる収入を持ち合わせているものの、好きな場所で好きなだけ、好きなように働きたいという思いからあえて定住先を作らないのだそう

時代の移り変わりを感じる、令和らしい自由な働き方ですね。

アドレスホッパーの持ち物は、スーツケース1〜2個分くらいの最低限のものであることが多いので、キッチンや家具のついた民泊施設が滞在先として好まれる傾向にあります。

民泊物件であればホテルとは違い、本当の自分の家のように感じられるので安心感もあります。

 

民泊の投資スタイル

民泊投資を行うには3つの投資スタイルがあります。それぞれの方法を見ていきましょう。

自らがオーナーとして運用する

物件を購入し自らがホストして運用する方法が、最もハイリスクでハイリターンの民泊投資法。

中古物件などの場合リノベーション費用がかかり、旅館業の許可取得費用もかかるため、初期費用はどうしてもかさみがち。

しかし、高稼働率が期待できる物件であれば、宿泊費は全て売り上げになり大きな利益を期待できます。

その一方で稼働率の増減により売り上げも左右されるため、リスクが高いのも事実でしょう。

それでも、宿泊客への対応や物件の清掃は全て自分で行うこともできますし、民泊運用代行会社のサービスを利用することもできます。

代行会社を利用する場合は売り上げの20%程度が手数料として徴収されるので、手数料分も計算にしておきましょう。

自分で運用する場合は手数料がないので、売り上げも上がりますが、部屋の案内や備品の用意、清掃が必須です。

民泊でも普通のホテルに常備されているようなトイレットペーパーやタオル、シャンプー、歯ブラシといったアメニティを置いておくことも必要です。

また、清掃をしっかりと行わないと、利用者から低い口コミ評価を受ける可能性もあります。

口コミ評価が低くなると利用者が減り、結果的に稼働率が低下し売り上げも落ち込んでしまいます。

もちろん所有する物件全ての部屋を民泊物件にする必要はありません。

例えばマンション1棟65室中、空室の7室を民泊として貸し出すという運用法を取ることもできます。

空室だけ貸し出すのであれば、部屋を持て余すこともなく、全ての部屋が稼いでくれる状態に持っていくことも不可能ではありません。

 

サブリースで民泊を運用する

民泊用物件を民泊代行業者にサブリース契約で借り上げてもらう運用方法もあります。

民泊用のサブリースとして貸し出せば、長期間一定の収入を得ることができます。

ただし、サブリースとして貸し出すと稼働率が高い=高収入が確定ではないので、稼働率の高い物件であれば逆に損をしてしまうケースも

その一方、稼働率が低くても、収入が減ることもありません。

サブリースはミドルリスク・ミドルリターンの投資です。

 

転貸で運用する

賃貸物件を借り、それを民泊物件として運用するという方法もあります。

毎月の家賃以上に宿泊費を稼ぐことができれば、家賃を超えた宿泊費の差額が収入になります。

稼働率が悪く家賃を下回る場合は、賃貸契約を解除すれば良いだけ。

大きな損失を被ることもなく、ローリスク・ローリターンであると言えますね。

ひとつ注意すべき点は、大家の中には民泊を禁止している人が存在していることです。

民泊禁止の物件で民泊していることがバレると強制退去や裁判に発展してしまうので、転貸で運用する場合は民泊禁止物件ではないことを確認してからにしましょう。

もちろん民泊OKな物件でも、届け出を出していないとトラブルに発展するので注意してくださいね。

 

民泊投資の課題と問題点

メリットが大きく今後の展望も明るいと注目を集める民泊事業ですが、問題点もあります。

室内が汚されたり、備品が壊されたりする

民泊では様々な国の人が部屋を使用することになるので、そのため文化の違いにより部屋を汚されることもあります。

日本文化を知らない欧米人の場合、部屋に土足で上がりこんでしまうことだってあるでしょう。

ドリアンなどの強烈な匂いの食べ物を室内で食べ、匂いが消えない…なんても可能性も0ではありません。

それだけではなくマナーの悪い旅行者は備品を壊したり、持ち帰ってしまうこともあります。

こうした問題を防ぐためには、室内に土足禁止といったルールを貼ったり、クレジットカード番号を控え備品を壊した場合請求できるようにするなど、規則をきちんと作って伝えることが大切です。

 

他の住民とのトラブル

所有する物件のうち、空室のみを民泊として貸し出す場合は、入居者に迷惑がかからないようにすることを心がけなくてはいけません。

外国人旅行客が室内でパーティーを始めてしまったり、適当にゴミを出すことで入居者と揉めるといったケースが、実際に報告されています。

外国人旅行者の中には日本語も英語も分からない人もいるので、多言語でハウスルールを案内することも大切です。

民泊を利用する宿泊者のマナーが悪いことで入居者が退去してしまい、民泊を始めたことで空室率が上がったという最悪の事態も避けられません。

マナーも文化も違う外国人を受け入れるためには、受け入れ側に手間と準備が費用なのです。

 

営業日数上限がある

民泊を利用する場合は、年に180日しか運営してはいけないと法律で定められています。

そのため高い稼働率を実現するため、いつ営業すべきなのかを考えスケジュールを立てる必要があります。

 

民泊投資のまとめ

民泊を上手く利用することができれば、更なる収益の拡大に繋げることができます。

もちろん民泊には問題点もありますが、問題に関しては策を講じていけば解決できるようなものばかりです。

コロナが終息すればオリンピックが近づき、民泊業界は再び活気付いてくるでしょう。

それを見込んで、今から民泊投資の準備を始めてみてもいいかもしれません。