土地値物件は狙い目?メリットとデメリットを徹底解説!

土地値物件は狙い目?

不動産の一形態として、「土地値物件」というものがあります。

不動産投資においては避けられがちな不動産であり、あまりよく知らない人も多いでしょう。

とはいえ、一方で「狙い目」だと考えている不動産投資家も存在します。

本記事を読んでいる人は、「土地値物件がどんな投資対象なのか?」という点に興味を持っていることでしょう。

そこで、今回は土地値物件のメリットやデメリット、基本的な運用について解説していきます。

 

土地値物件とは?

土地値物件とは、一言で言えば「ほとんど土地だけの値段で取引されている住宅」のことです。

住宅というものは、木造あるいは軽量鉄骨で建築された場合、およそ20年でその価値がゼロとなってしまいます。

つまり「建物と土地を合わせて1,500万円だが、それがほとんど土地代だけで構成されている」というようなものが、土地値物件です。

 

土地値物件は、本当に価値がないものなのか?

土地値物件については、あまり高い評価は与えられていません。

「土地値物件で利益を出そう」と思って行動している不動産投資家の数も、かなり限られています。

とはいえ不動産投資家にとって、「土地値物件はまったく意味がないもの」ではありません。

土地値物件を活用すれば、不動産投資が好転する可能性も。

いちおう「土地値物件を通じた投資」には「築古土地値投資法(※1)」という名前が付けられています。

要するに、投資法が成立するほど、「土地値物件は投資対象として検討する余地がある」というわけですね。

ただし、決して簡単な投資法ではありません。

さまざまなリスクがつきまとうので、上級者向けとも言えるでしょう。

一部では、「初心者は土地値物件からスタートするといいよ」というようなアドバイスも聞かれます。

しかし、他の投資スタイルと比較して、「土地値物件だけが特別にローリスクである」というわけではありません。

(※1ただし完全に土地代しかかからないものだけではなく、住宅に価値が残っている不動産も対象としうる)

 

土地値物件のメリット

まずは、土地値物件のメリットについて、確認しておきましょう。

意外にも知られていない、さまざまなメリットがあります。

メリットを知っておけば、新しい投資スタイルが見えてくるかもしれません。

 

バランスシートは健全化する

バランスシートの面から言えば、土地値物件は害が少ない存在です。

住宅がほとんど減価償却されないので、負債は減りこそすれ、資産は残ります。

どんなにひどいトラブルがあったとしても、「土地値で買った土地」だけは残り続けるわけです。

もちろん、土地値物件でないなら、この限りではありません。

特に新築物件で保証適用外のトラブルなどがあれば、不動産投資としては最悪とも言える事態でしょう。

そういった事態が想定されづらく、バランスシートに悪影響を及ばさないのは、土地値物件ならではのメリットと言えるでしょう。

 

売却には困りづらい

土地値物件は、売却で困りづらい不動産です。

なにせ「売値=土地代」なので、購入時点でさほど高値を支払ってはいないでしょう。

売却するときも同様で、土地代の値段しかつかないなら、比較的買い手は見つかりやすいはず。

よって、“土地値物件は売却時に困りづらい”というわけです。

これは、“土地値物件による投資リスクが低い”ということでもあります。

仮に、買い手を見つけて回転させられなくても、売りにさえ出せば、振り返って「大失敗」だというふうにはならないでしょう。

 

利回りは高くなる

当然ながら、(収益額の大小は別として)高い利回りを得ることも期待できます。

なぜなら、やはり「土地値」だからです。

建物がほとんど無価値なので、土地値でないケースよりも利回りが高くなるのは当然のこと。

ただし「土地値物件の入居率」は、特別高めやすいものではありません。

特に「満室になる」というケースは、極めて限定的です。

したがって利回りは高くても、かならずしも「利益総額が大きい」というわけではない点に注意しましょう。

 

節税対策としては強力

“不動産投資で利益を出す”というところからは少し離れますが、節税対策としては強力なものになりえます。

ややトリッキーかもしれませんが、物件自体の金額を高くして売買契約書が交わせれば、節税効果を得られるわけです。

 

土地値物件のデメリット

とはいえ土地値物件には、デメリットも存在します。

ほとんどの人はデメリットについて予測できてしまうでしょうが、今一度確認しておきましょう。

 

いつまで持つか分からない

まず、住宅そのものがいつまで持ってくれるか分からない」という点が挙げられるでしょう。

住宅の寿命はさまざまであり、あと何年「住宅」としての機能が果たせるか見通すのは、たいへん難しい問題です。

たとえば、「もしかしたら買って5年後にはダメになるかもしれない」という懸念が出てきたりします。

となると、いつまで家賃収入が得られるのか読めないという問題が出てくるわけです。

そして想定よりも早い段階で住宅として成り立たなくなった場合、赤字を叩くことになります。

一方で、築50年以上が経っても現役を張っている住宅が少なくないのも事実です。

仮に築22年の段階で購入して、なおかつ入居者もついているなら、実に28年間もの間家賃収入を産み続けているということになります。

さすがに一般的な住宅と比較すると、外装や設備に難があったりします。

そもそも「浴室やトイレがない」、というようなケースも。

しかし「雨風をしのぐ場所があればいい」という人から見てみれば、何ら問題がなかったりするわけです。

というように「数年しか持たないこともあれば、何十年も稼働し続けることもある」のが土地値物件。

そして「いつまで持つのか」は、正確にはわからないのです。

 

トラブルは多い

当然ながら、トラブルは多くなります。

住宅は古ければ古いほど、トラブルが多くなり、そして複雑化するものです。

たとえば、

・見えない部分の鉄骨が老朽化している

・シロアリの侵食がある

・現行の建築法に則っていない場合がある

・雨漏りなどが起こりやすい

・修繕しようにも、設備が古すぎて代替え部品が存在しない

というようなトラブルが想定されます。

よほど築古をあつかった経験がない限り、トラブルには相当苦労させられるでしょう。

面倒なトラブルが何度も発生するようだと、対応に莫大なリソースを割くこととなるでしょう。

建築上で致命的なトラブルが発覚すれば、投資計画は一気に狂ってしまうというケースも。

いくら土地値で取引できるとはいえ、土地に乗っかっている不動産が古すぎると、こういった問題が出てきます。

土地値物件を選ぶときは、できるだけ新しい住宅であることが重要となるでしょう。

土地値物件をメインで取り扱う不動産投資家は、やはり少しでも築年数が経っていないものにコミットしています。

この姿勢は、基本的には踏襲すべきでしょう。

 

キャッシュフローにも問題がある

また、キャッシュフローにおいても問題があります。

土地値物件に対して、ほとんどの金融機関はかなりネガティブです。

銀行は融資する際、「不動産が持つ残存耐用年数(あと何年持つか)」を基準として、融資年数を決めています。

つまり土地値物件では、長期的な融資が引き出しづらいというわけです。

融資が得られたとしても、10年程度でとどまることが大半。

そもそも、「土地値物件に対して融資してもらえない」というケースが多々あります。

融資年数が短くなるというのは、つまり「毎月のローン返済負担が大きくなる」ということです。

よってキャッシュフローが、大きく悪化しうるという問題が考えられます。

不動産投資におけるキャッシュフローの健全性は、きわめて重要なものです。

土地値物件については、「購入したとして、キャッシュフローは一定の健全性を保てるか」という点を、いったん見極める必要があります。

 

土地値物件を買うときに、考えること

実際に、土地値物件を動かしてみたいと考えている人は、たいへん多いでしょう。

要するに「築古土地値投資法」をやってみよう、というわけですね。

下記では、築古土地値投資法において土地値物件を購入する際、考えるべきことを解説します。

 

築年数はどれくらいか?

まず、やはり住宅築年数について、よく考える必要があります。

先ほども触れていますが、いくら住宅の価値がゼロに近くなっていたとしても、築年数は浅い方が望ましいのです。

個々の土地値物件にもよりますが、築年数が経ちすぎていると、さすがに住宅としての用途をまっとうできないケースも出てきます。

極端に築年数が長いものは、余程ではない限り避けましょう。

ちなみに、おおむね築22年から25年のものが、好んで投資対象とされるようです。

 

ニーズはあるか

いくら土地値物件は安いといえども、「ニーズがあるか否か」が重要であるという点を忘れてはいけません。

そして、土地値物件にニーズがある場所は、やや限定的な傾向にあります。

その地域において「土地値物件(古いし不便だが、安い住宅)ニーズがあるか否か」は、綿密な調査を要するでしょう。

ニーズの有無だけではなく、「属性」も重要です。

・どんな人が求めているのか

・どんな間取りに住みたいと考えているのか

・理想の家賃はいくらくらいか

・近い条件の物件は、どのようにして入居者をつけているか

・どんなリフォームが必要か

といったところを、しっかりと確かめていきましょう。

ほとんど「マーケティング調査する」のと同じであり、非常に大変な作業です。

しかし、土地値物件で収益を上げるためには、決して妥協してはいけません。

 

建物用地として成り立つか

また、建築用地としても成り立っているかが重要です。

なぜなら、最終的には「土地値物件を建物用地」として売却するという出口戦略が考えられるから。

もし、建物用地として売却するなら、当然ながら住宅の解体費用が必要です。

建物用地として売却する場合、いくらで売れるのか事前にチェックしておきましょう。

もちろん解体費用との兼ね合いも、重要なポイントです。

 

土地値物件の正しい探し方は簡単

土地値物件は、探し出すだけなら簡単です。

要するに、

・住宅が木造である

・築年数が22年以上経っている

・1棟ものである

・さほど立地が優れていない

といった条件の土地値物件は、ある程度見つけられるはずです。

つまり「古いし、場所も微妙なところにある」という、不動産としては「キズモノ」と言われても仕方がない不動産ですね。

そういった不動産が、「山ほどある」とまでは言えないまでも、それなりには存在します。

努力すれば、都内でも見つけられるはずです。

ベーシックに、不動産屋や不動産会社のWebサイトで問い合わせてみてもいいし、実地を歩いてみても良いでしょう。

ただし先ほども伝えたとおり、「築年数」「ニーズ」については、できるだけ良好な条件を確保しておかなければいけません。

数ある土地値物件を一つひとつ確認して、投資対象となり得るか、順番に確認していきましょう。

 

土地値物件を購入したあとの立ち回りについて

土地値物件の場合、基本的にはリフォームが必要でしょう。

リフォームしたうえで、入居者を募ります。

先ほども言ったとおり、住宅がどれくらい持つかは不透明な部分があります。

よって、一般的な不動産よりもスピーディーに入居者を募りたいところです。

少し先の話にはなりますが、出口戦略としては、「建物用地」「収益物件」で販売することが理想型。

ここまでの形を保てるように、土地値物件は維持していく必要があります。

 

土地値物件に投資するメリット・デメリットまとめ

土地値物件は、不動産投資家からは基本的には敬遠されがちな存在です。

一般的に言われる「優良物件」とは真逆で、とても投資対象にはならないようにも見えます。

土地値物件をあつかっている場合は、「面白いことをやっているな」などと、皮肉まじりで評価されたりすることも。

しかし、きちんとした戦略を持って取り組めば、土地値物件は決して悪いものではありません。

そのほか、不動産にはないメリットもさまざま存在するし、まとまった利益を得ることも可能です。

とはいえ、土地値物件に取り組む、つまり「築古土地値投資法」では特別な考えや立ち回りが求められます。

また「住宅が古い」ということに由来するデメリットも、当然ながら無視はできません。

土地値物件を投資対象とするなら、じゅうぶんなリサーチや情報収集など、事前準備は欠かせないでしょう。

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