不動産投資における【現地のトライアングル調査】とは?

不動産投資と現地調査

投資用不動産の物件調査は、欠かすことのできない重要な作業です。

しかし、入居者や買主に説明できるだけの調査を、どのように進めればよいか悩む投資者は多いのではないでしょうか?

そこで今回は、物件調査の具体的な実践方法について、物件入居者の心理や調査ポイントを交えてご紹介します。

「投資用物件の現地調査をしたいけど、はじめてでやり方がわからない」「将来的にも収益が継続的にでる優良物件を見極める基本的なポイントが知りたい」という人は、ぜひ参考にしてみてください。

 

不動産物件における現地のトライアングル調査とは?

不動産投資用物件の基本的な調査方法の一つに、「トライアングル調査」という手法があります。

この章では、そのトライアングル調査とは何なのか、具体的な調査条件とあわせて詳しく説明します。

 

現地のトライアングル調査とは?

不動産投資用物件における現地のトライアングル調査とは、調査条件を変えながら、入居者目線で物件調査をおこなう調査方法のこと。

物件の入居者にとってみれば、ほぼ毎日の生活をその物件で過ごすわけですから、「どのような条件下の場合に物件が悪い状態だったか」という情報も、非常に重要です。

しかし、たった1回の条件の物件調査では、調査したタイミングによっては物件に潜む問題点を把握できないまま入居してしまう可能性があり、それではあまりにも顧客にとってリスキーです。

そうならないためにも、現地のトライアングル調査を実施することで、常に顧客目線で実際の生活をイメージできるほか、条件を変えながら調査することで、新しい発見を得られるかもしれません。

また、物件の所有者と物件について直接話せる機会が増えると、所有者が話しにくいと感じる物件の事情についても、場合によっては聞き出しやすくなるというメリットがあります。

調査条件①:曜日

1つ目の調査条件は「曜日」です。

たとえば、「平日は駅前が飲み屋街になって酔っ払いが多い」「休日に目の前の公園が学生の待合場所になって子どもの遊具が使いにくい」など、曜日ごとに街並みの様子が異なる場合があります。

なかなかすべての曜日をチェックする時間が取れない場合もあるかと思いますが、最低でも平日と休日の街並みの雰囲気の違いは把握しておくと安心です。

調査条件②:天候

2つ目の調査条件は「天候」です。

天候が違うだけで部屋の様子も変わってくるため、晴れの日だけでなく雨の日の現地調査もおこないましょう。

たとえば、「同じ部屋の同じ時間帯なのに、冬場はまったく日が当たらない」「低地にある物件で雨が降るとなかなか地面が乾かない」などの気づきが得られるかもしれません。

「晴天と雨天」「無風の日や強風の日」「暑い日と寒い日」など、複数の状況を確認しておくことは、その土地のさまざまな表情を把握するうえで重要です。

調査条件③:時間帯

3つ目の調査条件は「時間帯」です。

昼間に現地調査をして、とくに気にならなかった場合でも、夜になると街の雰囲気が一変する場合があります。

たとえば、「夜になると隣の家の子どもがピアノ練習をする音が聞こえる」「近くの公園に夜になると若者がたむろする」といったことがあるかもしれません。

特に、時間帯は治安に直結するケースが多いので、できれば朝・昼・夜の3回、現地調査をおこなうと良いでしょう。

 

物件入居者の心理

「優良物件とはどのような物件か」を見極めるために、顧客の心理を把握することも大切です。

この章では、物件入居者がどのような不安をもっているのかについて、みていきます。

 

中古マンション入居者の心理

中古マンションへの入居を希望している人は、新築マンション・一戸建てや中古一戸建てといった住宅タイプへの入気希望者と比較すると、住まい探しに苦労する傾向にあります。

その心理的な背景としては、「さらに家賃が安くてよい物件があるのではないか?」という迷いや、選り好みが原因の一つとして考えられるでしょう。

その葛藤の反面、最終的な判断は顧客の直感やインスピレーションが決め手になることが多く、内見に来た時点で「この物件に住みたい!」と思ってもらえるような内観に、物件を整えることが重要です。

ちょっとした室内のホコリや、キッチン周りの汚れの手入れをするだけで、印象はガラッと変わります。

競合するマンションと差別化するためには、スタイリッシュで明るく、清潔感のある印象に見えるように、普段からの物件管理を心がけるとよいでしょう。

 

中古戸建て入居者の心理

中古戸建て入居者が、契約する最後まで迷った心理的要素として、物件の瑕疵や不具合に対する不安があげられます。

これは、中古戸建てを購入する半数が「購入後にリフォームを予定している」という特徴や、他の住宅と比べて、築年数が経過している物件が多いことにも起因しているといえるでしょう。

たしかに、中古物件に入居後、契約時に入居者が知り得ることのできなかった瑕疵が見つかるケースは少なくありません。

このように、物件の瑕疵が契約後に発覚した場合には、「瑕疵担保責任」という責任が物件を貸し出している者に生じ、補修等の対応をする責務や、修費用の負担が必要となる場合があります。

物件の売買に関しては、買手の不安要素と売手の負担を軽減できる、「既存住宅売買瑕疵保険」という任意の制度があり、保険料と建物状況調査手数料を支払うことで、物件の安全性の担保として利用することも可能です。

既存住宅売買瑕疵保険加入時には、建物状況調査のなかで第3者が建物のコンディションをチェックするため、購入希望者がその情報を物件購入の判断材料にすることもできます。

物件の購入希望者は、物件情報に加えて第3者がチェックした建物のコンディションを加味しながら購入の検討ができるので、物件の瑕疵や不具合に関する不安は軽減される上、トラブルの回避にも効果的です。

 

物件入居者の迷いと不安を解消するためにできること

物件入居者の迷いや不安を解消するためには、入居者の不安要素を把握し、物件への入居や購入のハードルをできるだけ取り除いてあげられるような配慮をすることがポイントです。

たとえば、投資物件の顧客ニーズが”子ども連れの家族”を主としていた場合、子どもをメインに据えたアピールポイントを伝えるようにしましょう。

ターゲットに適切な提案ができるようになることで、「子どもが安全に学校まで通えるか」「夜遅くの治安は悪くないか」「室内は家族が団らんしやすい構造になっているか」など、その層に届きやすい魅力を伝えられるようになります。

しかし、個人で投資物件を探している段階では、なかなか物件を求めている顧客ニーズまで把握できないこともあるでしょう。

そのような場合は、不動産投資を専門としている不動産会社に投資の相談をするのがオススメです。

不動産会社によっては物件紹介だけでなく、管理やアフターサービスまでが充実している会社もあります。

相談する不動産会社によって、営業担当者のスキルや強みは異なりますので、物件選びだけでなく、不動産投資のパートナー選びもあわせて注力していきましょう。

 

入居者目線での物件調査のポイント

投資者の目線で優良物件だと思っていても、入居者のニーズに合致していなければ物件の稼働率は下がり、キャッシュフローを圧迫しかねません。

そこで、この章では入居者のニーズを把握するための物件調査のポイントについて、物件敷地内と物件敷地外に区分して、それぞれ解説していきます。

 

物件敷地内の調査ポイント

まずは、物件の敷地内の調査ポイントについてです。

物件入居者が重視している代表的なポイントとして、次のものがあげられます。

ポイント①:物件の清潔さが保たれているか

中古物件入居者は先述したとおり、物件を直感的に判断し、インスピレーションで入居を決断する傾向にあります。

したがって、物件の外観はもちろん、壁や床に汚れや傷が多い場合、「管理がきちんとなされていない」とネガティブな印象をもたれ、物件の空室率に悪影響を及ぼすかもしれません。

また、「入居しても、後から瑕疵が見つかって補修が必要になるかも」というマイナスな印象をもたれる可能性もあります。

反面、キッチンやトイレなど水まわりの清潔さが保たれていたり、床や壁に損傷が少なかったりといった物件状態のよさは、物件の築年数に関係なく、借り手の好印象につながります。

そのため、入居希望者が見学に訪れる前には、水まわりが汚れていないか・ホコリが溜まっていないかなどのチェックをし、何か気づくことがあればこまめに清掃しておくことが大切です。

入居希望者は1度内見をして、「この物件はない」と思ったら、再度同じ物件を訪れる確率は低くなります。

したがって、劣化や損傷が酷い物件は入居希望者を募る前に、事前に補修をすることも視野に入れておきましょう。

ポイント②:物件の日当たりは十分か

入居先の決め手として、日当たりの良さを重視する人は多いものです。

とくに、部屋数の多い物件の場合は、すべての部屋にどれくらいの採光が見込めるのかを把握しておきましょう。

採光の程度を調査する際には、時間帯や時期(季節)をずらしながら、中長期で調査するのが理想的です。

窓周辺を遮る家具やインテリアがある場合、それらを撤去すると、室内を明るく、広い印象に見せられます。

家具やインテリアをどうしてもその場所に置く必要がある場合には、明るい色味でかつ高さのないものを選ぶと、開放感のある部屋だとアピールできるでしょう。

ポイント③:敷地内の庭や駐車場の状態

投資対象物件に入居者を募る際には、物件の外観や内部の状態を整えることは大切ですが、庭や駐車(輪)場がある場合にはそれらの状態もポイントになってきます。

庭に雑草が生い茂っていると廃墟感が増して、入居希望者からの印象は悪くなってしまいますし、駐車(輪)場に許可されていない車や自転車が停めてあると、セキュリティーが甘いと思われるかもしれません。

そのため、最低限草刈りをして庭を整える、駐車(輪)スペースに部外者のものがないか定期的に検査するなどして、しっかりと管理されていることをアピールすると、少しでも入居希望者への印象がよくなります。

 

物件敷地外の調査ポイント

物件内だけでなく、物件の敷地外における周辺環境も、入居者にとっては重要です。

物件入居者が重視している代表的なポイントとして、次のものがあげられます。

ポイント①:生活の利便性

生活の利便性は、物件の最重要項目といっても過言ではありません。

たとえば、単身用ワンルームマンションであれば、都心の駅近物件の方が入居者は集まりやすく、部屋の稼働率も上がって空室リスクも低めです。

基本的には駅から徒歩10分以内であることや、利用できる路線の多さなど、交通の利便性を確認しましょう。

また、スーパーやコンビニ、郵便局や病院などの公共施設へのアクセスのしやすさも大切です。

現地調査の時点でなんらかのデメリットがあった場合は、解決方法とあわせて事前に入居者に伝えることで、より真摯で誠実な姿勢を入居者に伝えられるでしょう。

ポイント②:プライバシー

「プライバシーが確保され、安心してくつろげる環境であるか」は、物件選びで非常に大切なポイントです。

たとえば、隣の家との距離が近すぎると、生活音や匂いが気になってしまうかもしれません。

また、1階の窓が人通りの多い道に面していた場合、外部から見られてしまうのではと不安に感じる入居者は多いと予想できます。

ポイント③:周辺地域の動向

投資者目線から物件を選ぶ際のポイントとして、中長期的に物件のニーズを把握することが大切です。

なぜなら、投資用不動産の購入は投資者にとっては大きな買い物なので、刹那的な見方をして物件を購入しても、買いかえがきかないからです。

将来的に周辺地域の動向が変化し、物件の収益性が下がると、ローンを返済するだけの資産となり、投資者にとってマイナスにしかなりません。

したがって、「投資を検討する不動産付近の商業施設の撤退はないか」「駅・路線の廃業、風俗やし尿処理場といった嫌悪施設が近隣に新設される計画などはないか」など、賃貸需要にとってマイナスとなる情報を事前に把握しておくことが重要です。

 

不動産投資における現地のトライアングル調査まとめ

今回は、投資用不動産物件の現地調査の実施方法を、物件購入者の心理や目線を交えながら解説してきました。

要点は、次のとおりです。

・現地調査は「曜日」「天候」「時間帯」の3条件を変えておこなう

・物件入居者の不安や迷いといった心理を押さえることで、契約後のトラブルを未然に防げる

・物件内外の状況を把握し、適切な管理と対策ができると入居希望者からの印象がよくなる

今回ご紹介した現地調査の方法や内容は、あくまで基本的なものです。

物件によって強みになる項目や顧客ニーズは異なるため、よりリアルな物件情報を入手するためには、物件の持ち主や不動産会社にまず相談してみることをオススメします。

ご自身の不動産投資の現地調査をより深め、よりよいアピールをするための情報として、本記事をぜひお役立てください。

 

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