なぜ”大家業は大して儲からない”と言われるのか?儲かるには何ができる?

”大家業は大して儲からない”、ウソ?ホント?

よく、「大家業は大して儲からない」と言われます。

中には不動産投資へ熱意を持っていたのに、「大して儲からない」と言われて水を差されたように気分になっている人もいるかもしれませんね。

しかし、そのコメントは決して聞き流していいものではありません。

「大家業は大して儲からない」と言われるには、それなりの理由があります。

本記事では、「大家業が大して儲からない」と言われる理由や、大家業の現状について、詳しく解説します。

 

なぜ、大家業は「儲からない」と言われるのか? 理由は何?

「大家業が儲からない」と言われるのは、ちゃんとした理由があります。

たとえば以下のような理由が挙げられるでしょう。

 

本当に儲からない失敗例が多い

そもそも、「本当に大家業は大して儲からない」ものです。

もちろん儲かっている人もいるわけですが、一方で儲からない人のほうが圧倒的に多いのが現実。

要するに「大家業が儲からない」というのは、ただ本当のことを言っているだけだとも言えます。

さらに大家業が儲からないどころか、莫大な負債を抱えて人生が狂ってしまうという失敗例も多々あります。

そして自己破産する、月何十万円というローン返済に苦しめられるという人も、決して少なくありません。

たとえば「カボチャの馬車事件(スルガ銀行不正融資)」では、このような状況に陥る人が続出しました。

このように、大家業は、本当に儲からないケースが多いのです。

「不動産投資は出口戦略が9割」という著書で知られる寺岡孝氏によれば、「サラリーマン大家業で儲かるケースは、本当にごくわずか」とのこと。

専門家から見ても、不動産投資は基本的には儲からないものなのです。

 

節税効果が得られないケースも多い

なぜサラリーマン大家が儲からないのか、もう少し踏み込んで考えてみましょう。

平均的な年収のサラリーマンは、根本的に源泉徴収額が少なく、節税効果を得づらいという弱みを持っています。

仮にもともとの源泉徴収額が大きければ、不動産に投資して、課税対象額を落とすことが可能です。

よって、高い節税効果が得られるというわけですね。

しかし、平均的な年収のサラリーマンは、そもそも節税する余地がありません。

たとえば、年収500万円のサラリーマンに課せられる源泉徴収税は、約138,000円です。

さらにいくつかの控除があることを加味すれば、さらに徴収額は低くなります。

つまり平均的な年収のサラリーマンは、どうあがいても不動産経由でまとまった節税ができないわけです。

というように、高い節税効果を得られず、トータルで儲からないというケースも考えられます。

しかもサラリーマンであれば、節税や源泉徴収の仕組み、所得税還付について詳しく知らない人も多いでしょう。

こういった重要な点を見逃してしまい、結果としてさらに儲からなくなるという流れもあり得るのです。

 

利回りに関するトリック

また、利回りに関するトリックから、「大家業は思っているほど儲からない」と言われたりもします。

実は利回りには、表面利回り」「実質利回り」の2種類が存在するのです。

表面利回りとは、「1年間の不動産から得られる収入÷不動産価格×100」で求められる数字、つまり一般的に「利回り」と呼ばれるものですね。

不動産会社のWebサイトや実店舗などで見かける物件情報も、基本的には表面利回りが記載されています。

一方で実質利回りとは、「不動産の維持管理にかかる諸経費を計算に入れたうえで得られる利回り」のこと。

式としては、

(1年間の不動産から得られる収入-1年間の諸経費)÷(不動産価格+購入時の諸経費)=実質利回り

という形になります。

つまり、

・表面利回りは諸経費を無視しているので、この数字どおりには儲からない

・本当の不動産の収益性(=どれくらい儲かるか)というのは、実質利回りに準ずる

というわけですね。

表面利回りを見て、「大家業は儲かるんだ」と思っている人がいるかも知れませんが、それは違うのです。

そして、実質利回りではなく表面利回りだけを見て、不動産投資へチャレンジしてしまう人もいます。

想定が表面利回りに基づいたなら、その後で実質利回りに基づく数字が上がってくるのだから、相対的に「儲からない」と言えるわけです。

ちなみに利回りについては、「実質利回りを伏せて表面利回りだけで話を進める」という不動産会社もいます。

不動産会社の言う「利回り」が実質なのか表面なのか、絶対に確認しておかなければいけません。

 

すぐに結果を出せるわけではない

また、大家業は、すぐに結果が出るものではありません。

結果とは、一例を挙げれば、

・まとまった家賃収入が入ってくるようになり、毎月黒字化している

・キャピタルゲインが発生する

・何百万円、何千万円という利益を出す

といったことですね。

そしていずれも、大家業を初めてすぐに達成できるものではありません。

たとえば「家賃収入で月30万円が得られて、しかも月間で黒字化する」というケースを想定してみましょう。

第一に、家賃収入で月30万円を得るということには、すさまじい資金と時間を投じなければいけません。

何年という時間と、何千万円というお金がかかるでしょう。

ちなみに「月30万円」だとか、「黒字」といった結果を、継続させるするのもたいへんです。

なぜなら不動産には、後述する「空室リスク」「家賃下落リスク」などが存在するから。

「想定より多くの空室が出る」、「家賃が落ちる」など、思い通りにいかないことはいくらでも起こり得るということですね。

さまざまな悪条件が重なると、ある月では収益が3万円しかあがらなかったりしてくるわけです。

もっと言えば、大赤字になる可能性もあります。

となると、「時間とお金はかかるけど、大して儲からない」という認知が広まるのは、ある程度自然なことでしょう。

 

さまざまなリスクがある

不動産にはさまざまなリスクがあり、これも「大家業が儲からない」と言われる理由のひとつとして成り立ちます。

不動産には、

・入居者を見つけられない「空室リスク」

・家賃が正規のタイミングで支払われない「滞納リスク」

・家賃が下がってしまう(下げざるを得なくなる)「家賃リスク」

・ローン返済における金利が変動してしまう「金利上昇リスク」

・台風や地震などによる「災害リスク」

・融資を受けることによる「借入リスク」

などとといった、さまざまなリスクが存在します。

そして大家業は、常にこれらのリスクヘッジと向き合っていかなければいけません。

たとえば、きちんと計算したうえで、「年間で50万円の家賃収入を得られる」と見込んだとしましょう。

しかしここで入居者が見つけられない「空室リスク」が出てくれば、家賃収入は低減します。

さらに空室リスクを解消するために家賃を下げたとしたら、さら「家賃リスク」が生まれまるわけです。

そして空室リスクが解決できたと思いきや、家賃を下げたことで入居者の属性が落ち、」滞納リスク」が生じる……

というように大家業は、さまざまな、そして連動したリスクと隣り合わせです。

そしておそらく、リスクが起こらない不動産投資は存在しません。

しかし、こういったリスクについてきちんと想定している人は、特に初心者には少ないわけです。

よって「(リスクがあるんだから)お前が思っているほど、大家業は儲からないぞ」と言われがちなわけですね。

もしリスクのことを理解していなかったのであれば、大家業へ転ずることは再検討しなければいけないでしょう。

 

自己管理が大変

もし不動産管理会社を使わないのであれば、不動産を自己管理する必要があります。

そして自己管理をする場合、非常にたいへんな思いをすることになるでしょう。

仮に、家賃収入などが得られていたとしても、入居者からの要望や苦情には、すべて自分で対応しなければいけません。

こういったことが増えてくると、非常に長い時間を取られて、収支と活動時間が見合っていないと感じるケースも出てきます。

また自己管理が不足して、大きなトラブルに発展することも。

たとえば、「家賃回収を後回しにしたせいで、面倒な裁判沙汰へ発展する」というようなケースが考えられます。

他にも、入居者とトラブルを起こし、あげく退去されて、空室リスクが発生するというようなパターンも。

「管理会社へ委託すればよいのでは」という部分もありますが、委託費用も安いものではありません。

要するに自分で管理するにも、委託するにも、時間かお金がかかります。

こういった点からも、「大家業は儲からない」と言われやすいわけです。

 

儲かる人、儲からない人の違いとは

とはいえ、「それでも不動産投資に賭けたい」と考えている人も多いでしょう。

儲からないケースが大半であるとはいえ、「大家業は絶対に儲からない」というわけではありません。

大家業で成功したサラリーマンも、過去には大勢います。

もし同じように大家業で儲かりたいなら、まずは「儲かる人と儲からない人」の違いをおさえておきましょう。

 

収益や支出など、数字への関心度が違う

不動産投資や大家業で儲かる人は、やはり収益や支出など、数字への関心度の高さが目立ちます。

常に自分で、収益や支出を管理して、利益へとつなげるように考えている、というようなことですね。

そして収益や支出、そして利益を知るために、自分で数値や参考値を引っ張ってきます。

不動産会社に対しても数字に対して厳粛な姿勢を持ち、甘い話には引っかかりません。

少なくとも「不動産会社から言われたことを鵜呑みにする」というようなスタイルではないということです。

利益が出るためには、何が必要でどんな方法を取るべきか、クリエイティブに向き合っています。

一方で、収益や支出などの数字への関心度が低いと、当然ながら「儲からない」でしょう。

ひどい場合には、悪質な不動産会社が出してくるいい加減な数値(ex.楽観的すぎる10年後の家賃)などを鵜呑みにしたりします。

また大家業で必要な計算や数値化を怠り、状況把握が遅れるということも。

状況がきちんと掴めていないのであれば、儲かるためのアクションも正確に起こせません。

というように、儲かる人と儲からない人の間では、数字への関心度がまるで違います。

「大家業で儲かる」ことを目指すなら、数字については徹底的にシビアな姿勢が求められると言えるでしょう。

 

不動産に対するリサーチの姿勢が違う

「大家業で儲かる」という目標を達成するためには、不動産への徹底したリサーチが欠かせません。

このリサーチに対する姿勢にも、「儲かる人」「儲からない人」の違いが現れます。

儲かる人は、不動産へのリサーチが徹底しています。

そもそも不動産に関連づいた知識が豊富で、ひとつの不動産に対して多角度的な分析ができます。

また、その不動産を取り巻く環境に対する考察も怠りません。

「競合がどのような戦略を取っているか」

「何が地域から求められているか」

「将来的にエリアは人口が増加するか」etc…

というように、できうる考察はすべて行います。

また人口増加のような不確定事項も、できるだけ確定させようと思案するわけです。

一方で、儲からない大家は、不動産に対してリサーチが不足しています。

「不足している」と自覚しているのであればよいのですが、「もう十分やっている」と満足してしまうケースも。

そして儲からない原因が、「関連会社や時代の流れにある」と責任転嫁してしまいます。

こうなると「儲からない」というのは、むしろ当然のことだとも言えるでしょう。

儲かりたい、と考えるのであれば、不動産には徹底的なリサーチが必要です。

また「リサーチするための時間」をいかにして捻出するかという自己管理能力も、ある程度問われるようになってくるでしょう。

普段、オフィスで働かざるを得ないサラリーマン大家にとって、この点はさらに重要なのです。

 

なぜ”大家業は大して儲からない”と言われるのか?まとめ

「なぜ大家業が儲からない」と言われるかというと、「本当に大家業は儲からないことが多い」から。

要は事実を述べているにすぎません。

やはり大家業、引いては不動産投資自体、非常に厳しい世界なのです。

専門家からも「ほとんどのサラリーマン大家は儲からない」という厳しい見識がありました。

大家業で成功したいなら、シビアな現実を見つめたうえで行動する必要があります。

そしてもちろん、取るべき行動もシビアです。

儲かっている大家は、相当な努力を積み、常に適切な戦略が選択できています。

そして収支管理からリサーチを初め、あらゆる点で手抜きがありません。

彼らの大家業への向き合い方を踏襲するのが、「大家業として儲かるため」という目標において、必要となるでしょう。

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