【火災・地震】不動産投資の災害リスクを考えよう

不動産投資は災害が起きると大損害を被る

不動産投資では建物という現物に投資するため、災害に遭った場合、その被害を直に受けてしまいます。

被害状況によっては修復不可能となり、多額の借金を背負ってしまうことにもなりかねません。

「災害大国」と呼ばれるほどの日本では、2011年には東日本大震災、2014年には西日本豪雨、2018年には北海道胆振東部地震がありました。

こうした自然災害により、多くの賃貸物件が被害に遭っています。

火災・地震では建物が損傷・損壊したり、水害では建物が浸水・腐朽・欠損します。

災害に遭い幸運にも建物は無事だったものの、災害が原因で退去者が出て空室率が上がってしまったというケースもあります。

災害の被害から建物を修繕するには、膨大な額の修繕費が必要になるケースも珍しくありません。

そのため、不動産投資を行う際はあらかじめ災害リスクについて理解し、リスクヘッジのための保険の加入やリスクの低い場所で不動産投資を行うことが大切なのです。

 

不動産投資における災害リスクのための保険

災害のリスクとして最も大きいのは、地震、火災、そして大雨や台風による水害です。

不動産投資を行う際、上記3つの被害をカバーする保険には絶対に加入しておきましょう。

もちろん災害により大家が亡くなることもあるので、自身がなくなった時に家族の生活を保証する保険への加入も必須です。

ここからは、それぞれの保険内容についてご紹介します。

ちなみに、保険金は保険会社から支払われるお金のことで、保険料は保険へ加入している人(物件オーナー)が保険会社に支払うお金のことを言います。

 

火災保険

不動産投資を行うにあたって、火災保険への加入は必須です。

金融機関から融資を受け、それを元手に投資を行う場合は、火災保険への加入が融資の条件の一つにもなっています。

金融機関が火災保険への加入を融資の条件とするのは、もし火災により建物が滅失・損壊してしまった場合、借入者が返済不能になる可能性が高いからです。

返済不能に陥ってしまえば貸した金を回収できず、金融機関も困ってしまいます。

そのため融資を行う上で仮に火災により建物が滅失・損壊しても、保険金により返済を行ってもらえるように火災保険への加入を必須にしているのです。

多くの人が不動産投資を行う際には、金融機関から融資を受けるため基本的に火災保険に加入しているでしょう。

しかし、中には自己資金のみで投資を行う人もいるので、そんな時は忘れず火災保険に加入しましょう。

火災保険に加入するメリットは、火災以外の補償範囲も広いということが挙げられます。

火災保険では火災、落雷、破裂や爆発による損害、風災、雹災、雪災、水濡れ、漏水、水災、盗難、暴力行為などによる損害、建物外部からの物体の落下などによる損害を保証してくれます。

「火災保険」という名前ですが、火災以外の補償内容が幅広く、多くのケースで補償を行ってくれるので心強いですね。

しかし、火災保険は建物を守るための保険のため、家財は対象外です。

火災保険の保証対象は、建物(外観や外部廊下などの共用部を含める)で、賃借人の室内などの専有部に関する損傷は対象にはなりません。

 

室内や家財の保証は家財保険への加入が必要

室内や家財を保証してもらうには、別途家財保険への加入が必要です。

賃貸物件の場合、大家に家財はないので、一般的に家財保険は入居者が加入します。

しかし、入居者が家財保険に加入していない場合や家具・家電付き物件の場合は、念の為大家も家財保険に加入しておいた方が良いでしょう。

また賃貸借契約を結ぶ際に、入居者に家財保険への加入を必須にする大家も増えています。

例えば、入居者が家財保険に入っていないケースで、入居者がキッチンでボヤ騒ぎを起こしたとしましょう。

キッチン部分を軽く延焼させてしまい、新しいキッチンが必要になったとします。

この場合、入居者の責任による延焼なので、入居者が新しいキッチン代の費用を出さなくてはいけません。

家財保険に入っていない入居者は、損害費を自分で全額捻出する必要がありますが、生活に余裕のない入居者は費用が払えず、結局仕方なくオーナーが身銭を切るケースも…。

そのため、オーナーも入居者も守られる家財保険への加入は、できれば入居者に義務付けることをオススメします。

また、入居者が家財保険に入らなくても良いという契約を結ぶのであれば、オーナー自身が家財保険に加入しましょう。

 

団体信用保険

災害ではありませんが、オーナーである自分自身が予想外の事故や急病で死亡するというリスクもあります。

もしも物件のオーナーが死んでしまうと、所持していた物件はどうなるのでしょう?

自分が死んでしまった後、残された家族の生活も心配ですよね。

そんな「もしもの時」に備えて加入しておきたいのが、団体信用保険です。

銀行系の住宅ローンを組む際は、団体信用生命保険への加入が必須になっています。

「団信」こと団体信用保険は、ローンを組んでいる契約者が死亡したり、高度障害者になり働けなくなった場合、ローンの残債を肩代りしてくれる保険です。

つまりもし自分が死んだり、働けなくなった場合、ローンの残債に関しては保険で補填してもらえるため、家族にローンの支払い義務はなくなるのです。(一部例外あり)

いつ自分が死んだり、働けなくなってしまうかは誰にも分かりません。

元気で病気などしたことがない人でも、次の日に交通事故に遭う可能性だってあるのです。

しかし、ローンの支払いが困難になるのは、死亡・高度障害者になった場合だけではありません。

3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)や7大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中・糖尿病・高血圧疾患・肝疾患・腎疾患)に罹患する可能性は、誰にだってあると言えるでしょう。

こうした病気で働けなくなってしまうと、ローンの返済に行き詰まります。

そのため団体信用生命保険には、3大疾病や7大疾病に罹患した場合のローンの返済を保証するプランがあります。

保証内容が手厚くなると保険料も上がりますが、闘病中は医療費もかかり家計を圧迫するでしょう。

家族に負担がかからないよう、あらかじめ団体信用生命保険に加入しておくことをオススメします。

 

施設賠償責任保険

物件オーナーは、施設賠償責任保険も加入しておいた方が良いでしょう。

施設賠償責任保険では、建物の外壁やタイルなどが崩れて通行人が怪我をした場合や、管理不備により入居者が怪我をした場合に支払う慰謝料や賠償金を保証してくれます。

被害件数として多くはありませんが、このようなトラブルが発生すると多額の賠償金を支払う必要があります。

軽い怪我で済めば賠償額も少なくて住みますが、外壁の崩れが通行人の頭部に直撃し亡くなってしまった場合には、2,000万円以上の賠償金の支払いが必要になると言われています。

実際、過去には強風により崩れた外壁や看板が通行人の頭部を直撃し、亡くなるという痛ましい事件が起こりました。

施設賠償責任保険を付帯すると、保険料は上がりますが、万一の時に数千万円以上の損害賠償金を支払う負担を考えれば、加入しておいて損はないでしょう。

 

地震保険

地震保険は単体で加入することができず、火災保険とセットで加入する必要があります。

火災保険には、地震により発生した火災などによる建物・家財の損傷についての補償がありません。

そのため地震大国である日本では、地震の被害からも守ってくれる地震保険への加入は必須だと言っても過言ではないのです。

地震保険料は火災保険料に比べて高額ですが、地震のリスクを考えれば加入するメリットは大いにあります。

 

災害リスクの低い場所で不動産投資をしよう

災害に遭っても必要な保険に加入しておけば、損害は補填されます。

しかし、一度災害の被害があった物件は入居者希望者から嫌煙され、入りづらい物件になるというデメリットがあります。

そのため不動産に投資する前には、あらかじめ災害リスクの低い場所で投資を行うのがオススメ。

災害リスクは、以下の方法で調べることができるので、ぜひ参考にしてみてください。

 

自治体のハザードマップ(被害予測地図)

自治体が提供するハザードマップは、自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地図化したもの

ハザードマップはインターネット上でも公開されているため、「地名+ハザードマップ」で検索すればすぐにチェックが可能です。

もちろん役所に行っても、ハザードマップを取得することができます。

ハザードマップでは、ゲリラ豪雨や台風で、浸水・土砂崩れのリスクを確認できます。

地震による液状化リスクは、地盤被害(液状化)マップで調べましょう。

東日本大震災では千葉や東京の湾岸エリアで液状化が発生しましたが、先にマップで液状化の可能性を確認しておけば、被害を最小限に抑えられる可能性があります。

ただし、ハザードマップや地盤被害マップは、全ての自治体で作られているわけではありません。

被害が見込まれる自治体では作成が義務付けられていますが、そうでない自治体に関しては義務ではないからです。

 

災害による物件の被害を食い止めるためには…

日本全国に止まらず、世界中どこにいても災害に遭う危険性はあります。

残念ながら災害リスクを100%回避することはできませんが、新耐震基準を満たした物件を選んで投資を行えば、被害を最小限に食い止められるでしょう。

新耐震基準を満たした物件とは、1981年6月1日以降に建築確認申請をした物件のこと。

1981年6月1日を境に、建物は旧耐震物件、新耐震物件に分類されるようになったのです。

旧耐震物件は、震度5クラスまでの地震を想定して物件が建築されています。

しかし、新耐震基準をクリアした物件であれば、震度7クラスの大震災が起きても倒壊しないと言われています。

今後発生すると言われている南海トラフ地震や首都直下地震も、震度7以上が予測されているため、今後不動産に投資を行うのであれば、新耐震基準を満たした物件の購入がマストでしょう。

また、耐震基準を満たした物件であっても、万一のことを考え、必要な保険には加入しておきましょう。

 

抑えておきたい災害リスクのまとめ

現物資産に当たる不動産は、災害リスクに常に晒されています。

そのため災害のリスクを予め予測し、災害発生可能性が高い地域の物件にはなるべく投資を避けましょう。

また、投資を行う際は、新耐震基準を満たした物件に投資することをオススメします。

災害リスクはどんなに対策をしても0にはなりませんが、物件選びや災害保険に加入することで、最低限に抑えられます。

保険料を無理に削らず、必要な保険に加入して災害リスクを回避しましょう。

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